珪酸塩白土(けいさんえんはくど)とは?特徴や使い方について解説!

珪酸塩白土(けいさんえんはくど)とは何なのか?

馴染みのない名前で、あまり聞いたことのある方は多くないかもしれませんが、根腐れ防止剤としてとても有能です。土壌改良資材として他にもどのような効果があるのか?

種類や使い方についても紹介していきます。

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珪酸塩白土とは?

珪酸塩白土は秋田県の八沢木地域で採掘される、火山灰が風化してできた白色の粘土鉱物となります。

古くは『土の王様』や『魔法の白土』とも呼ばれ、外傷や下痢などの秘薬として使われていました。八沢木地域で採掘されている為、別名【八沢木白土】や【ソフトシリカ】とも呼ばれています。

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珪酸塩白土の効果

珪酸塩白土は、はじめにも説明した通り根腐れ防止として大きな効果を発揮してくれます。では、どのような効果をもたらしてくれるのか紹介していきます。

土壌の団粒化

珪酸塩白土は粘土状の特性からバラバラの土をまとめる効果があり【団粒構造を持った土】とすることができます。

団粒構造とは大小大きさの違う粒が団子状に集合体(団粒)を作って集まってできた土のことをいいます。

団粒の中には土と土のわずかな隙間があります。この隙間があることで必要量の水分や栄養分を保持することができます。余分な水分を排出すると、その隙間から新鮮な空気が通ることもでき植物は根を伸ばすことも出来ます。

このことから団粒構造を持った土は観葉植物にとって最適な環境となります。

通気性・保水性の向上

珪酸塩白土は水を吸って膨らむ『膨潤性』の特徴があるので、土の粒と粒の間に隙間ができます。水や空気を保持するこたができるため、通気性と保水性の向上に繋がります。

水の浄化・活性化

珪酸塩白土にはイオン交換作用があり不純イオン・不良ガスの吸着と除去をおこない、替わりに有用なミネラルを放出するので、水は浄化され水質が良くなり水が腐りにくくなります。

ミネラル水を作り出すことができるので、球根の水栽培やハイドロカルチャーに使うと水の交換頻度を減らすことができます。

ミネラルの補給と土の再生

珪酸塩白土には16種類ものミネラルが含まれています。

イオン交換作用により土の中の不良ガス・不純イオン・雑菌などを吸着・除去してくれます。土を団粒化し土を柔らかく再生してくれ、植物の生長で消費されるミネラルも補給してくれます。

ミネラルは植物の光合成を促進してくれるので、元気に生長させることができます。

酸度調整を行う

珪酸塩白土のphは6.0の弱酸性です。

phとはph(ペーハー)とは酸性とアルカリ性を表す指標でpH7.0が中性となります。数字が小さくなるにつれ酸性が強くなり、数字が大きくなるにつれアルカリ性が強くなります。

珪酸塩白土はph6.0に調整する性質があるので、酸性土壌・アルカリ性土壌を多くの植物が生長しやすい弱酸性土壌に酸度調整してくれます。

※植物に合わせた酸度調整をしている場合は注意が必要です。

リン酸の吸収を助ける

土の中のリン酸はアルミニウムと結合しやすく、一度結合してしまうと植物の根から吸収ができなくなってしまいますが珪酸塩白土は、その結合を分解しリン酸を再び吸収できる状態にしてくれます。

リン酸の効果が高まるので発根の促進効果を得ることができます。

窒素のコントロール

土の中の余分な窒素を吸着し貯蓄してくれ、不足してくれば放出するといった窒素量をコントロールしてくれる効果もあります。

窒素の効き過ぎを防止してくれるので、徒長を防いでくれ花や実が付きやすくなる効果を得ることができます。

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珪酸塩白土の使い方

土に混ぜて使う

土壌改良材として土に混ぜ合わせて使いましょう。

小粒~粉末の物を【ミリオン】中粒の物を【ミリオンA】となります。

それぞれの土壌に合った粒の大きさを規定量混ぜ合わせてあげましょう。

まぶして使う

小粒~粉末の物を【ミリオン】は挿し木・挿し芽・葉挿しなどの切り口にまぶして使うことで、切り口を保護し根の発育を助けてくれます。

水栽培・ハイドロカルチャーとして使う

水を浄化し活性化してくれるので、根腐れを防止してくれ水替えの回数も減らすことができます。

【ミリオン】か【ミリオンA】を容器の底が見えないくらい敷き詰めて使いましょう。

珪酸塩白土とゼオライトの違い

成分として珪酸塩白土とよく似た物【ゼオライト】があります。

珪酸塩白土の代用として使う方も多いと思いますが、それぞれ違いがあります。その違いとしてゼオライトは

  • 肥料成分の保持力が高い
  • 水を吸っても膨らまない

大きく分けてこの2点の違いがあります。

ゼオライトは肥料成分の吸着が高く珪酸塩白土のように肥料成分を放出してくれない場合もあるので、使いすぎには注意が必要です。

そしてもう1つはゼオライトは石であることです。

石なので水を吸って膨張することはなく、土壌に加えることで排水性は良くなるでしょう。

ゼオライトの詳しい特徴と効果は、こちらの記事を参考にしてみて下さい。

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珪酸塩白土には、さまざまな効果があります。珪酸塩白土の特徴を理解し使ってあげることで、植物の生長をより助けてくれるでしょう。植物に一手間加えてあげることで、生長は大きく変化します。

その変化も楽しみながら、これかのグリーンライフ楽しんでいきましょう。

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